テンペラ画 317×317mm
誰もが知っている有名な アンデルセン「人魚姫」
日本のアンデルセンと言われた 小川未明「赤いろうそくと人魚」
どちらも子どもの頃に読んで、とても印象に残ったお話です。
ふたつ共、悲しくて切ないお話しです。
「人魚姫」で、人魚姫を選ばなかった王子に「何でー?!」と怒りを感じ、
「赤いろうそくと人魚」では、おとぎ話でお決まりの
「良いおじいさん、おばあさん」がお金に目がくらんで豹変する姿に
「信じられん!!」と、人の残酷さを感じました。
残酷な運命の中で、ピュアな人魚がより美しく感じたのかもしれません。
その頃、よく髪の長〜い美しい人魚を描いてました。
おとぎ話はたいていシンプルで短いものが多いですが、
時代を超えて、世代も超えて、共感・感動できるところがすごいですね。
人魚姫が、人間の王子様に会うこともなく
お母さん人魚が、赤ちゃんを人間に託すことなく
海の世界でお姉さんたちと暮らしてたら、ママ友人魚とか、友だち人魚たちと
わいわいやってたかもなあと想像して描き始めましたが、
「この世の体験を終えて美しい平和な海の世界へもどって行った」
と思う方が、何だか救いがある気がしました。